籠の鳥

2004年6月17日 ことばの欠片
また逃げた...

窓辺に立って世界のほうに目をやると
金属の擦れあう嫌な音が聞こえた

それは籠が地面に落ちる音
粉々に割れた籠は
悲しく横たわっている
冷たい床に赤い液体が染み込んでいく

どこに行った?

空が暗くなり
気まぐれな鳥は家に帰る
籠はもう跡形もなく
赤い染みももう消えていた

鳥は懐かしそうに羽を休めながら
しばらく不思議そうに辺りを眺めていた

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